面白半分

ブログの内容は個人の感想、バイアス満載。異論しか出てこないようなことを書いてます。あと、文章を書く練習中。

ノートから

彼女と街を散歩していると、身じろぎ一つせず、水溜まりにたたずんだままのカラスを見つけた。水溜まりに、空が反射しているせいで、カラスが宙に浮いてしまっているような錯覚を覚えた。

「表面に映っている自分の世界の裏側には全く別の、秘密の世界があるの」と彼女は言った。「そこは自分が生きている世界より遥かに重要で。」

「それを知ったら、魚はどんなにビックリするかしら」
「水面の裏側で何が起きているか、知ってしまったら」
「でも、逆に自分が水中でも呼吸できて、魚と一緒に生活できるとしたら」
「秘密の世界ってのはそれだけ近くて遠いものなのよ」
「そこは、時間とか重力とかが意味を持たない眠りの世界とどこか似ているかもしれないね」
「両方とも同じものなのかもしれない」