面白半分

ブログの内容は個人の感想、バイアス満載。異論しか出てこないようなことを書いてます。あと、文章を書く練習中。

「ディズニーの日本化」しているかどうか

ときどき拝読しております、ボンタイさまより。よくこんなたくさん記事がかけるなあ、と関心いたします。
「ディズニーの日本化」というトピックが気になりましたので、映像の世界でマーケティング的な仕事をしている立場から少し補足。
これ、「ディズニーの日本化」なのかっていうと確かにそういう部分もあると思ってます。日本はコンテンツの発信力はそれなりに発揮してきたし、まだ程々にはあるので。
が、ハリウッドのマーケティングが強く働いていることは無視できないと思うんですね。
何やかんや言って日本は世界第3位の映画市場です。2012年に中国に抜かれるまでは第2位でした。つまり、「日本でも売れるように作ること」っていうのが重要なマーケティング要素になるわけです。
最近の映画化のやり方は、①まずローカルで人気のある物語を探す②映像化、ですね。①をやることで、まずそのローカルでは売れる要素が非常に高いし、それを元にしてハリウッドで検討することで北米・欧向けにもきちんとマーケティングできるという算段です。
日本の作品は優れている、ハリウッドが認めた、すげー、という見方もできるんですが、まぁそれよりは日本では人気あるみたいだし映画化すりゃ日本での数字はある程度確保、宣伝も楽かも、「日本の作品が好き」とか言っときゃ向こうも悪い気しないっしょ、あとは北米向けにどうすっかな、の方がまずありますよね。むろん原作や作品が好きな人もあっての映画化ですけど。
おかげさまで日本のアイコンは好意的なイメージで登場するので、所謂プロダクトプレイスメントの観点で見るとその影響は計り知れないわけであります。外国のガキんちょが、やれニンジャだロボットだとワケも分からず言ってるのはすごいですよ。ハリウッドサマサマ。
とはいえ。
中国は今お金ありますから、ハリウッドの映画スタジオを買い取ったりして、中国に不利益となるような映画のシーンを無くすよう圧力をかけたりなんてのはもうよくある話で、プロパガンダライクな反日映画だって出てくるでしょう。今後インドやブラジルが熱くなれば、そこら辺に原作を探しにいって映画化するようになるわけです。

似たような話。
「パシフィック・リム」は国産コンテンツの終わりの始まりだったか否か


駄文のお口直しに Siggraph2012より、Paperman