面白半分

ブログの内容は個人の感想、バイアス満載。異論しか出てこないようなことを書いてます。あと、文章を書く練習中。

私たちはなぜダークソウルに惹き込まれるのか

ダークソウル(Dark Souls)というビデオゲームをご存知だろうか。恥ずかしながら私は去年初めてこのゲームを手に取り、それ以来どっぷりとはまり込み、ひいてはこんなブログの記事まで起こそうとしている。
ダークソウルはゲームであるので、ゲームとして人それぞれ色々な魅力を語れるであろうけれども、ここで私が書こうと思うのはストーリーテリングについてだ(ゲームの難易度や操作感についてはとりあえず対象外)。

ゲームのストーリーといえば、まぁ世界支配を目論む魔王をやっつけるであるとか、とりあえず宇宙人が攻めてくるから追い払うとか、そういうシンプルなものから現代的な問題を扱うようなものまで、シナリオの重要性なんて今更私のような人間が語るようなものでもない。

私がダークソウルのストーリーテリングで「すげー」と思ったのは、実はこのダークソウル、RPGなのにストーリーはあってないようなもので、ストーリーは知らなくてもゲームを十分楽しめるし、ゲームを楽しんでいる間はストーリーはさして気にならず、終わってみると何となくその世界観を受け入れた気になってしまい、前回のプレイ中は埋められなかったストーリーのピースを探そうと、何度も何度もプレイしたくなってしまうというところだ。

例えばゲーム内のキャラクターは主人公である自分に様々な助言やアイテムを与えてくれたりする一方、ゲームの進行によって突然死亡したり気が狂って襲いかかってきたりする。また特定の条件を満たせばキャラクター毎のイベントが発生したりアイテムを売ってもらえるようになったりもする。
このようなゲーム内キャラクターのイベントや人間模様にいては、ゲーム内では明確には言及されず、割と唐突に発生する(伏線は当然あるのだけど)。発生すればゲームの高難易度も手伝ってその場は必死に対応してイベントは過ぎ去っていくため、後になって「あれは何だったのか、確かめたい」という好奇心が次から次へと湧いてくるのだ。

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何かと面倒な男ロートレク。生かすも殺すもプレイヤー次第

だが唐突に感じるNPCイベントも、あるようで無いストーリーもチグハグでバラバラなわけではなく、背後には一貫した世界観が存在しているためプレイヤーに完全な混乱をもたらすわけでは無い。むしろ背後にある深淵な世界観をもっと知りたい、教えてくれ、と私たちをさらにダークソウルの沼に引きずり込んでいく。全くもって本当にすごい。

私たちはこのようなストーリーテリングに出会うのは初めてでは無い。そう、エヴァガンダム。あとはビックリマン。もっと色々、宗教説話とか。正直エヴァの沼でも経験したことだけど、深いところまで追いかけても結局この手のものは、いち消費者として世界観を解明できるわけでもないので、まぁその世界観の断片を精一杯楽しむのが一周回って正しい態度かなぁと思う。
それでもこういう手法で自分でも何か作ってみたいなぁとも思うけれども。