面白半分

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コネ・コミュ力は重要、でも依存はやっぱまずいよ話 その3

コミュ力シリーズ第3弾。コミュ力全力否定してるように見えちゃうがそうでもなく。そこに依存するなという話。(その1その2

コネは分かりやすく成果が出やすいのだが、こと企業などにおいては人的ネットワークの切れ目が全ての切れ目というのがやっぱり麻薬。
ある優れたクリエイターAさん、数人の若手弟子を引き連れて新会社を設立する。A社とメンバーは数年で中堅のデザイン会社B(B社の社長はAさんの元上司だった)に買収されて、傍目からはすごく成功してるように見えた。ところがB社への吸収後、Aさんと懇ろだったB社長は別会社の社長へとヘッドハンティングされてしまう。

Aグループは実質庇護者が不在となり、Aグループの管理者として別の役員Cさんが就任する。CさんはAさんに対して、もっとチームの方針・目標や人材管理、案件管理、売上報告をもっとしっかりするように命じる。まぁ、会社組織ならば当たり前の話。

ところがAさんは自分はそもそもクリエイターだから、と反発してしまう。まず案件進捗や売上の管理は引っ張ってきた部下たちに任せて自分は制作に集中し出した。するとお客さんの細かなニーズやマーケットの動向を見失い始める。チーム方針・目標が時勢を捉えられなくなり、自身の出す方針に対して部下からは異論が出るようになった。

次にAさんはチーム方針の決定も部下に任せるように。部下たちは方針を出してCさんにプレゼンするのだが、今度はCさんから待ったがかかる。
「方針はいいが、全部部下が考えてる。これはリーダーであるAさんの仕事であるからAさんがしっかりやるべき」
当たり前だ。チームリーダーがチームのビジョンを出さずに何をするというのか。

部下に振っていた管理の仕事は一旦Aさんに全部戻されるのだが、Aさんはそれでも反発した。別の人材Dさんを外から引っ張ってきてマネジメントに充て、また自分は制作に集中し出した。チームは完全にDさんのチームとなる。Aさんは大丈夫と思っていただろうが、気付いた時には組織の中で居場所を失っていた。

コミュ力は重要。そもそもコネ・コミュ力がなければA社の買収はなかった。これを成立させている時点でAさんはすごい。でもその後はAさんにコネによる過信「俺はBさんと知り合いだから大丈夫」「分かってくれている」があったのではないか。あくまで組織で活動するうえでは組織のミッションに対して自身がどう力を発揮できるか、で考える必要があると思う。

コネ・コミュ力は構わない。でも入り口に過ぎず、やはりその先は実力であると。このケースでは、コネを過信して組織から期待された役割を果たさず状況を悪くしてしまった人の例を見た。
その2で示した「依存してる人が飛ん」でもコネを過信した末路である。
繰り返すがコネ・コミュ力はどっぷり依存するものではない。